英語新聞ウォールストリートジャーナル(WSJ)から見た起業・ビジネスのヒント

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【672号】デンバー国際空港の航空キャリア競争が理想的だと言われる理由
 

デンバー国際空港にあるオブジェ

Corey Seeman


◎本日のニュース

1)見出し
For Ideal Airline Competition, Look a Mile High

【出典】
http://goo.gl/sDm21


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2)要約
デンバー国際空港の乗降者数第一位の航空会社は、
世界中にネットワークを持つユナイテッド航空ではない。
7年前に就航したサウスウェスト航空が、
昨年ユナイテッドを抜いて一位になった。

その理由は、競合のユナイテッド航空や
LCCのフロンティア航空から顧客を奪ったからに他ならない。
競合2社が便数の削減やサービスの有料化を進める一方で、
サウスウェスト航空は、定時到着率の高さや
地元のチャリティーやスポーツチームへの協賛を通じて、
顧客ロイヤリティを高めてきた。

サウスウェストの躍進に対し、
ユナイテッド・フロンティアもサービス刷新を進める。
ユナイテッド航空は、国際線を中心に便数を拡充。
フロンティア航空はサウスウェストとの直接競合を避けようと、
乗り継ぎ客の獲得に力を注ぐとともに、
サウスウェストが就航していない小都市への便を増やしている。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
With Southwest's rapid growth and dramatic changes
at Frontier, which is trying to turn itself
into an ultra-low-cost carrier with fees
for carry-on bags and soda, Denver has become
 a fascinating microcosm of the U.S. airline industry.

4)キーとなる英文の和訳
サウスウェストの急成長と、
手荷物と飲料提供が有料のLCCへの転身という
フロンティアの劇的な変化によって、
デンバーはアメリカ航空業界の魅力的な縮図になった。

5)気になる単語・表現
fascinate他動詞〜を魅惑する、〜の興味をそそる
microcosm名詞小世界;縮図

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
デンバーとは、コロラド州の州都。
そのデンバー国際空港における航空キャリアの競争に、
全米の航空会社が注目しているそうです。それは、
過当競争ではなく差別化の競争が行われているから。
デンバー国際空港に就航する主要キャリアと
その特徴をまとめると、次のようになります。

【デンバー国際空港の主要キャリアとその特徴】
[ユナイテッド航空(United Airlines)]
フルサービス、世界にネットワークを持つ
[サウスウェスト航空(Southwest Airlines)]
低価格・低追加料金
[フロンティア航空(Frontier Airlines)]
超低価格・高い追加料金

この3キャリアの中で、
デンバー国際空の乗降客数(乗り継ぎ客は除く)が
昨年1位になったのは、サウスウェスト航空。
しかし、サウスウェスト航空は、
デンバー国際空港に進出したのは最後発なのです。
そこで、最後発のサウスウェスト航空が
デンバー国際空港でナンバーワンになった要因を、
まとめてみると次のようになります。

【最後発のサウスウェスト航空がデンバー国際空港で
ナンバーワンキャリアになった要因】
[1]ユナイテッド航空の便数カット
[2]フロンティア航空のサービスカット・有料化
[3]定時到着率の高さ
[4]デンバーのチャリティ・スポーツチームへの協賛

1・2は外部環境の変化になります。
競合するユナイテッド航空やフロンティア航空が、
便数・サービスカットしたために、
ユナイテッド・フロンティアの顧客が
サウスウェストに流れるようになりました。
ユナイテッド・フロンティアがデンバーで
サービスを縮小したのは、業績悪化のためです。

3・4はサウスウェストによる自助努力になります。
定時到着率が高まることで、
時間にうるさいビジネス客を獲得できます。また、
定時到着率が高まることによって、
少ない機体で多くの便数を提供できるため、
サウスウェストにとってはコスト削減にもつながります。
さらに、

デンバーの慈善団体やスポーツチームへの協賛を行うことは、
デンバーでの露出が高まることになり、
より親しみ深いブランドになります。親しみが深まれば、
サウスウェストの利用に対するハードルが低くなり、
サウスウェストにとっては顧客獲得につながります。

このようにデンバーで急成長したサウスウェスト航空ですが、
ユナイテッド航空やフロンティア航空も
手をこまねいているわけではありません。
急成長のサウスウェストに対して、
次のような施策を打っています。

【急成長のサウスウェストに対する
ユナイテッド・フロンティアの施策】
[ユナイテッド]国際線を中心に便数拡大
[フロンティア]乗り継ぎ客の獲得・小都市への便の拡充

いずれにも共通することは、サウスウェストとの差別化。
国内線だけのサウスウェストに対し、
ユナイテッドは得意の国際線を中心に、
今年4%便数を増やすようです。

フロンティアは、往復便の販売に力を入れる
サウスウェストに対して、
片道の乗り継ぎ客の獲得に力を入れています。
また、サウスウェストが飛ばしていない小都市への便を、
週に数便設定しています。

競合2社のこれらの動きに対し、
サウスウェストは低価格という強みを生かしつつ、
LCCにはない追加料金の低さも追求しています。
具体的には、預け荷物2個と日時変更の無料化を、
全便に広げました。この施策により、
ユナイテッド・フロンティアが値上げをする中、
価格に敏感な消費者の支持を獲得しています。

このデンバー国際空港における競争は、
利用客のみならず航空会社にとっても魅力的な競争に映るようです

というのは、ターゲット顧客が完全に分かれており、
過当競争に陥っていないからに他なりません。
3キャリアのターゲット顧客をまとめると、
次のようになります。

【3キャリアのターゲット顧客】
[ユナイテッド]海外に移動するビジネス客・個人客
[サウスウェスト]時間・
総費用のバランスを保ちたい中小企業ビジネス客
[フロンティア]できるだけ価格を抑えたい個人客

ターゲット顧客が完全に違うからこそ、
価格競争を回避できたのだと思います。逆に言えば、
ある程度の利用客が見込める空港では、
上記3タイプのキャリアまでが共存できることになります。

United Airlines http://goo.gl/dLhDS
Southwest Airlines http://www.southwest.com/
Frontier Airlines http://www.flyfrontier.com/
Denver International Airport http://www.flydenver.com/

***************************
《今回のヒントのまとめ》
1)デンバー国際空港でのキャリア間の競争は、
全米の航空業界で魅力的だと言われている。

2)その理由は、主要3社のターゲット顧客が
完全に分離しているからである。

3)海外ネットワークに強みを持つユナイテッド航空は
海外に移動するビジネス客・個人客、
低価格・低追加料金のサウスウェスト航空は
時間・価格のバランスを追求する中小企業ビジネス客、
LCCのフロンティア航空は
できるだけ価格を抑えたい個人客である。

4)ターゲット顧客が違うからこそ、価
格競争に陥らずに済んでいる。

5)逆に言えば、ある程度の利用客が見込める空港では、
3タイプの航空キャリアまでが共存できることになる。
*************************

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編集後記
こんばんは、高尾です。
みなさんは、LCCに乗ったことありますか?
私はまだありません。
国内線でよく使うのは神戸空港なのですが、
神戸にはLCCが飛んでいないのです。
スカイマークには乗ったことがありますが、
スカイマークはLCCではありません。
小柄なので、LCC向きだと思うのですが、
わざわざ関空まで行く気にはなれませんね。

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
感謝・感謝・感謝です!

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高尾亮太朗

1975年兵庫県姫路市生まれ。白鳥小学校・淳心学院・駿台予備学校神戸校・早稲田大学政治経済学部に進む。大学進学時に政治家を志し、早大鵬志会に入会。・・・続き
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