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【668号】コーヒーの国・ベトナム市場で苦戦を予想されるスターバックス
 

スターバックスのコーヒーとケーキ

Esparta Palma


◎本日のニュース

1)見出し
Starbucks Brings Its Culture to Vietnam

【出典】
http://goo.gl/bfbs4


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2)要約
今年2月にベトナム市場に進出したスターバックス。
売上は予想を上回るも、前途洋洋というわけではない。
というのは、ベトナムには独自のコーヒー文化があるからである。

もちろん、スターバックスはベトナムの独自性に基づき、
地元の美術品を装飾に使ったり、
地元の嗜好に合わせたラテを導入したり、
地元色を出す努力をしている。しかし、
実際の利用者には、ガラスのマグの上にフィルターを載せる
ベトナムスタイルを導入すべきだという意見もある。

スターバックスにとって東南アジア市場は、
その成長性の高さゆえに重要度が今後増すとされている。
また、主要市場である欧米の低成長を補う上でも、
無視できない市場でもある。ただ、
コーヒー文化を持つベトナムでは、
茶文化の他のアジア市場と同じやり方が通用するかは疑わしい。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
Starbucks Corp. has entered scores of new markets over
 the years, but in Vietnam, could it have met its match?

4)キーとなる英文の和訳
スターバックス社は、
何年にも渡って多くの新市場に進出してきた。
しかし、ベトナムでこれまでのやり方が
通用するだろうか?

5)気になる単語・表現
scores of形容詞句多数の
meet one's match熟語好敵手を得る

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
スターバックスのよると、
ベトナムでの売上は予想以上にいいようです。
しかし、その数字は公開されていません。
そこで、本当にベトナムで売れているのか、

と疑問が浮かぶのです。
というのも、ベトナムには他のアジア市場と
大きな相違点があるからです。

【スターバックスに対するベトナムと他のアジア市場との違い】
[ベトナム]独自のコーヒー文化を持つ
[他のアジア市場]茶文化を持つ国が多い

ベトナム以外のアジア市場の場合、
茶文化を持つ国が多いので、スターバックスが進出すると、

コーヒー=スターバックス

という構図が生まれることになります。その結果、
コーヒーを飲む文化を根付かせることにより、
スターバックスは大きな利益を享受できることになります。

一方、ベトナムは、元々独自のコーヒー文化を持つ国。
よって、コーヒーを販売するスターバックスは
受け入れられやすい反面、
先述の「コーヒー=スターバックス」
という構図は成り立ちません。
それどころか、
地元のコーヒーとの比較にさらされることになります。
スターバックスを利用したことのあるベトナム人の感想にこそ、
その比較が表れています。まとめると、次のようになります。

【ベトナムのスターバックス利用者によるスタバ評】
[1]ガラスのマグカップにドリップ用フィルターを載せる
ベトナムスタイルを導入するべき。
[2]コーヒーよりも店内雰囲気に興味を持ったことが、
利用動機。雰囲気は気に入ったが、価格は少し高い。
[3]
油っこくて濃いベトナムコーヒーにこだわる人が多いのでは?
[4]コーヒーはどこでも飲める。

ベトナムの従来型コーヒーとの違いを指摘する声は、
多いのでしょう。さらに、価格への不満を述べる人もいます。
茶文化の他のアジア諸国と異なり、スターバックスは、
ベトナムコーヒーとの比較に直面しているのです。

スターバックスもこの反応を想定していました。
だから、ホーチミン市の旗艦店には、
次のような工夫を施しました。

【ホーチミン市にオープンしたスターバックス旗艦店の特徴】
[1]地元の美術品や雑貨で装飾してベトナム色を出す
[2]地元の嗜好に合ったアジアンドルチェラテを導入
[3]アヒルのローストを入れたラップや
フランスのバケットをフードメニューに組み込む

ベトナムの地元色を出すとともに、
アジア限定のアジアンドルチェラテを導入。
この商品は、記事ではベトナム独自の商品のように
書かれていますが、調べてみるとアジア限定商品のようです。
ベトナム人の嗜好に合うように、
少し甘目にしているかもしれません。
フードメニューで注目すべきは、バケットを取り入れたこと。
これは、
ベトナムがフランスの植民地であったことを考慮に入れてのこと。
この特徴を見る限り、スターバックスが現地色を出すのに
苦労している模様を伺うことができます。

さらに、スターバックスは、
単にコーヒーだけでなく雰囲気や体験・デザインなどの
お店全体をウリにしていることを強調しています。
スターバックスでコーヒーを飲むという事自体を商品にしているの
です。
これによって、
競合の多いベトナムコーヒー市場での差別化を図っています。
そして、売上が予想を上回っているということは、
この戦略がうまく機能していることを表します。

しかし、今後このまま売上を伸ばせるかは
かなり不透明と言わざるを得ません。
その考える理由は、次の通り。

【スターバックスのベトナム成功が不透明な理由】
[1]価格の高さが利用頻度を抑制させる恐れがあるから。
[2]地元コーヒーショップが、スタバの雰囲気で
地元コーヒーを販売する恐れがあるから。

1について、ベトナムのスタバに関するブログを見ると、
価格は日本でのスタバ価格と同じぐらいのようです。
ちなみに、アジアンドルチェラテは7万ドン(約338円)。
ベトナムのローカルレストランで、
食事ができるほどの価格のようです。
この価格の高さが、スターバックスを
ハレの利用に限定する恐れがあります。
その結果、利用頻度が伸びず、
思ったほど売上が伸びないかもしれません。

2について、日本のドトールがスターバックスに似た
チェーンを始めたことと同じことが、
ベトナムで起こるかもしれません。
スターバックスと同じようなロゴ・雰囲気を店舗で、
ベトナムコーヒーを販売するスタイルです。
価格も現地価格に合わせれば、
スターバックスにとって大きな脅威になることでしょう。

このように、元々コーヒー文化のあるベトナムは、
スターバックスにとって参入しやすい市場であることは
間違いありません。しかし一方で、
独自のコーヒー文化の存在や競争の激しさが、
スターバックスにとっては逆風に働くのです。

***************************
《今回のヒントのまとめ》
1)スターバックスにとって、
成長が見込めるアジア市場は重要であるが、
ベトナム市場は他のアジア市場とは大きく異なる。

2)他のアジア市場は茶文化を持つ国が多く、
スターバックスが進出することにより、
「コーヒー=スターバックス」という構図を
生み出すことができ、大きな利益を生み出すことができる。

3)一方ベトナムは、元々コーヒー文化を持つために、
「コーヒー=スターバックス」という
構図が生まれないどころか、
地元のコーヒーとの違いが大きな逆風となる。

4)実際、スターバックス利用者に、
地元のコーヒーとの違いを指摘する声がある。

5)さらに今後、スターバックスのコーヒー価格の高さや
地元コーヒーとの違いが、
利用頻度の低迷や地元資本による
スタバに似た店舗開発を生み出す恐れもある。
*************************

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編集後記
アジアンドルチェラテ、とても興味があります。
通常のラテよりも濃いようですが、
甘さはどうなのでしょうか。
アジア限定だから、
日本で登場するかもしれないですね。


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高尾亮太朗

1975年兵庫県姫路市生まれ。白鳥小学校・淳心学院・駿台予備学校神戸校・早稲田大学政治経済学部に進む。大学進学時に政治家を志し、早大鵬志会に入会。・・・続き
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