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【638号】1ドルショップ成長鈍化の理由、その改善策とは?
 

dollar gereral

By Steve Snodgrass


◎本日のニュース

1)見出し
Dime a Dozen: Dollar Stores Pinched by Rapid Expansion

【出典】
http://goo.gl/ZIf5A


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2)要約
米国版100円ショップとも言うべき1ドルショップが、
成長を鈍化させている。既存店売上高の増加は続くものの、
その増加率は低下。利益率も低下している。

この要因は、店舗の急増である。
リーマン・ショック後から続く出店攻勢は、
今年も継続するが、市場規模を大きく上回っている恐れがある。
1ドルショップ業界内だけでなく、
ウォルマート・ストアーズの値下げなど、
業界外との競争も激化している。

1ドルショップ利用者の節約志向の高まりも無視できない。
依然続く景気低迷だけでなく、
減税幅の縮小という政策変更の影響も大きい。
節約志向の高まりで、利益率の高い贅沢品の売上が減少する
一方で、食品や洗剤などの生活必需品の売上が伸びている。
これが、利益率低下を招いている。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
Sales-growth has slowed and in some cases margins
have been shrinking at these discounters,
as competition for their target customer―
the cash-strapped consumer―has increased.

4)キーとなる英文の和訳
売上増加の減速と、一部での利益率の低下が、
これらのディスカウントショップで起きている。
この要因は、財布の紐と引き締めた
ターゲット顧客をめぐる競争が激化したからである。

5)気になる単語・表現
strap他動詞〜を革紐で縛り付ける、〜を固定する

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
1ドルショップの成長が鈍化しているらしい。
1ドルショップ大手の直近四半期実績や次の四半期予測は、
以下のとおり。

【大手1ドルショップの直近業績】
[1]ダラー・ジェネラル(Dollar General)
→第四四半期の既存店売上は昨対比4%増。
昨年同期の6%増から鈍化。
[2]ファミリー・ダラー・ストアーズ社
(Family Dollar Stores Inc.)
→第一四半期の既存店売上は昨対比6.6%増。
粗利益率は1.2ポイント低下の34%に。
[3]ダラー・トゥリー社(Dollar Tree Inc.)
→2/27までの四半期の既存店売上は5%未満の増加。
昨年同期の7.3%増から鈍化。

日本の感覚で言えば、既存店売上高が昨年実績を
上回っているので、上々の業績だろう。しかし、
1ドルショップは、リーマン・ショック以降急成長した
業態なので、その既存店売上が昨年を上回っていても、
問題はその率である。成長率が鈍化しているのは間違いない。

1ドルショップの成長が鈍化した要因として、
以下のものが記事で紹介されている。

【1ドルショップの成長が鈍化した要因】
[1]業態内での競争激化
←店舗数が大幅に増加
[2]他業態との競争激化
←リーマン・ショック以降顧客を奪われた小売店の巻き返し
[3]消費者の節約志向の高まり
←減税の縮小

1に関して、大手3社は、
以下のような出店を実施・計画している。

【1ドルショップ大手3社の出店計画・実績】
[ダラー・ジェネラル]今年635店を出店予定。
今年中に店舗数が1100店を上回る。
[ファミリー・ダラー・ストアーズ]

今年は昨年同様500店の出店予定。
2011年は300店に過ぎなかった。
すでに総店舗数が7000店以上に増加。
[ダラー・トゥリー]今年200店を出店予定。
すでに4400店を運営。

これだけ店舗があり、今後増えるとすれば、
1ドルショップ間での競争激化は避けられない。
専門家の中には、すでに市場が成熟化しているという意見もある。
1ドルショップ市場で、利益率を高めながら成長するには、
2つのチェーンに再編されなければならないという。
では、なぜこれまで成長できたのか。それは、
リーマン・ショック以降に、他業態から顧客を奪ったからである。

2は、その顧客を奪われた小売店の逆襲に他ならない。
その代表格は、ウォルマート・ストアーズ社
(Wal-Mart Stores Inc.)。年間10億ドルもかけた値下げを実施するという。
1ドルショップよりも品揃えが豊富なウォルマートが値下げ攻勢を
掛ければ、
1ドルショップ大手は大きな痛手を食らうだろう。
業態を超えた競争激化が進んでいる。

3は、1ドルショップが顧客としてきた節約志向の強い消費者が、
財布の紐をさらに固くしているという。実際に、
1ドルショップで買い物をしても、
おもちゃや衣類などの不要不急の商品には手を出さず、
食品や洗剤などの生活必需品ばかり購入するという。
おもちゃや衣類などの利益率の高い商品が売れず、
利益率の低い生活必需品が売れるようになれば、
売上がいくら上がっても、1ドルショップの利益率は低下する。
しかも、客数を増やすために、
NB商品や冷蔵商品の品揃えを増やしたり、
店舗改装を進めたりしているので、利益率はさらに低下する。

これら1ドルショップが直面する課題をまとめると、
以下のようになる。

【1ドルショップが直面する課題】
[1]競争激化による客数の減少
[2]節約志向の高まりによる買い上げ点数・利益率の減少

業態の特性上、商品単価を上げられないことを考えると、
課題解決のためには、以下のような取り組みが必要になるだろう。

【1ドルショップの課題解決案】
[1]価格以外の価値提供→客数の増加
[2]ついで買いを誘発→買い上げ点数の増加

1について、見た目や利便性などの価格以外の価値を
付加させることで、新たな客層を獲得する。
新たな価値を雑貨に加えれば、利益率は高まるだろう。
2については、単に商品を並べるのではなく、
一緒に使う確率の高い商品をまとめて並べるなど、
衝動買いを誘発し、客単価を引き上げる。

日本の100円ショップを見れば、
セリアが1・2とも力を入れていると言えるだろう。
だからこそ、
セリアの既存店売上高は2013年4月期の10ヶ月で
前年をクリアしているのだろう。ちなみに、
同じく上場しているキャンドゥの既存店は、
決算期の違いもあるが前年を下回っている。

Dollar General http://goo.gl/p1gb9
Family Dollar Stores http://goo.gl/8XCwF
Dollar Tree http://goo.gl/Tzgph
セリアの月次実績 http://goo.gl/tGd1W
キャンドゥの月次実績 http://goo.gl/kx2kJ

***************************
《今回のヒントのまとめ》
1)1ドルショップの成長が鈍化している。
その要因として、「業態内での競争激化」
「他業態との競争激化」「消費者の節約志向の高まり」
がある。

2)この結果、客数の減少・買い上げ点数の減少・
利益率の低下が起こっている。

3)この課題を解決するには、「価格以外の価値を提供する」
「ついで買いを誘発する」必要があるだろう。

4)見た目や利便性を高めることで、
新たな客層を開拓できる。
利益率の高い雑貨で展開できれば、利益率は改善される。

5)一緒に購入する確率の高い商品を同じ場所に陳列すれば、
買い上げ点数を増やすことができ、客単価は引き上げられる。

6)これらを実施している日本の100円ショップは、
セリア。だから、競合とは異なり既存店売上高は
プラスを維持できている。
************************

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高尾亮太朗

1975年兵庫県姫路市生まれ。白鳥小学校・淳心学院・駿台予備学校神戸校・早稲田大学政治経済学部に進む。大学進学時に政治家を志し、早大鵬志会に入会。・・・続き
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