英語新聞ウォールストリートジャーナル(WSJ)から見た起業・ビジネスのヒント

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【635号】ビッグデータを活用してまで企業がDMを送る理由とは?
 

米ヤフーの”目立つ”DM

By rexhammock


◎本日のニュース

1)見出し
Junk Mail Gets Personal

【出典】
http://goo.gl/Njp8T


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2)要約
ビッグデータの活用が、ダイレクトメール(DM)

にも及んでいる。
その背景には、データベース・コンピューターの処理能力・
記録容量の進化がある。

従来は、10ほどの個人情報を元に、
DMが各家庭に送付されていた。
しかし、今では、何百もの公的・私的データに、
より詳細な人口統計を加味した形で、
受取人が興味を抱くような内容になったDMが発送されている。

ネットの普及に伴い郵便量は減少傾向にあるが、
DM数量は安定しており、逆にシェアが伸びている。
DMのビッグデータ活用に関しては、
ネットにはない紙という制約やプライバシー問題を指摘する声があ
る。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
Using Big Data―a catchall phrase for a combination of
 analytic software and huge computer storage―direct marketers
 have been able to refine their pitches
with a newly startling precision.

4)キーとなる英文の和訳
ビッグデータ、それは分析ソフトや巨大な
コンピューターストレージを合わせた包括的な熟語であるが、
そのビッグデータを用いることにより、直販企業は、
再び驚くほどの精度で広告を改良することが可能になった。

5)気になる単語・表現
catchall名詞ガラクタ入れ;包括的な(形容詞的に)
phrase名詞成句、熟語
pitch名詞強引な宣伝、広告
newly副詞再び、また;新たな方法で
startle他動詞びっくりさせる
precission名詞正確さ

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
ビッグデータの活用が、DMにまで及んでいるという。
この場合のDMとは、郵便受けに入っている
企業からの販促用郵便物を指す。概して、
ネットが普及すると、メールよりもコストの掛かるDMは
減少するだろうと考えられてきたが、実際にはそうではない。

郵便物とDMの数量変化として、
以下のような数字が紹介されている。

【郵便物とDMの数量変化に関する比較】
[郵便物]2012年は約690億通。2002年よりも33%
減少。
(つまり2/3になった)
[DM]2012年の数量は2002年とほぼ変化なし。
郵便物に占めるシェアは、2001年の45%
から2011年の56%に上昇。

要は、郵便物が減少傾向にあるのに対し、DMは変化がないので、
DMの占める割合が増えているという。この背景に、
ビッグデータの活用がある。

ビッグデータの活用とは、簡単に言うと、
個人に関するデータを収集し、
そこからその人の興味・関心を推測すること。
その推測に沿って広告を打てば、購入に至る確率が高まる。
このデータが10年前には殆ど無かった。記事によると、
10程しかないとされている。それが、
今では数百ものデータを使うことができる。
それを可能にしたのが、
データベース量・コンピューターの処理能力・
記憶容量の進化である。

具体例としては、
大型高級バーベキューのカタログが取り上げられている。
このカタログの送付先には、最近住宅を購入し、子供がいて、
収入が比較的高い地区に住む親が設定された。
ここまで特定できるのは、

住宅購入に関するデータ
家族構成に関するデータ
年収に関するデータ

があるからである。これらのデータを元に、
ソフトウェアを使って上記条件にある人の名前と住所をリストアッ
プする。
このリストが、依頼企業に販売されているという。

しかし、ここでふと疑問が起こる。その疑問とは、

わざわざコストの高いDMを送らなくても、
メールなどネットを活用すればいいのではないか?

というもの。ネットを使えば、その限界費用(
1通あたりに掛かる)は
ゼロに等しい。一方、DMならば、限界費用として少なくとも
切手代・郵送費がかかる。しかし、実際には、
このコストの高いDMに使われる費用は、
マーケティング費用全体の中で安定しているという。
つまり、販促手法として未だDMが使われている。

【マーケティング費用全体に占めるDM費用の推移】
[占める割合]2009〜2012年では13.6%ほどで安定→
ただし、
2015年までには13.1%に減少すると予測
[金額]
2009年の468億ドルから2012年の504億ドルに増加

2009年から2012年と言えば、Twitter・
Facebookが普及した時期。
つまり、企業にとっては、個人へのアプローチ方法が
増えた時期にあたる。わざわざDMを使わなくても、
Twitter・Facebookを使えばいいのである。
それでも、
マーケティング費の一定割合をDMに投じているということは、
何か理由があるからである。その理由を推測してみると、
次のようになる。

【企業がDMを使う理由】
[1]メール・SNSよりもDMの方が目に入る確率が高いから
[2]DMが届けられる郵便受けにはメールボックスにはない
ドキドキ感があるから

1について、ネットが普及すると、
それに比例してメールやSNSによるメッセージが増えることにな
る。
その中から重要なメールとそうではないメールを選別することが、
必要とされる。そのため、ネットを介したメッセージは
見逃されることが多くなる。また、
重要なメールだけ自動選別する人も多いだろう。そうなれば、
企業がいくら販促メールを送っても、
そのメールの存在自体受け手が気づくことはない。
その結果、コストは掛からないが、
効果は起こりにくくなっている。
一方、郵便受けは、特に理由がない限り、毎日確認されるので、
郵便受けに届くDMは少なくとも目に留まることにある。つまり、

ネットを介したメッセージ→その存在自体が受け手は知らない
可能性が高い
DM→その存在を受け手は必ず知ることになる

という大きな違いが生まれることにある。この違いこそが、
企業が依然としてDMを活用する一番の理由だろう。

2に関して、SNSが普及すると、
プライベートのメッセージはSNSで、
仕事はメールでと使い分ける人も増えるだろう。そうなると、
メールボックスを見ることは、仕事の一つとなるので、
そこには楽しみ・ワクワク感は無くなる。一方、
郵便受けを見る時、今日は何か届いているかもしれない
というワクワク感が起こる人は多いのではないか。
その好例は、正月の年賀状。元日は、
誰から年賀状が届いているか、
郵便受けが気になるものである。郵便受けを開ける瞬間は、
ドキドキする。正月ほどの感情の高ぶりは無いにしても、
仕事帰りに郵便受けを見る時は、誰かから手紙・郵送物が
届いているかもしれないという、微かな期待がある。
DMには、その郵便受けに届けられる点で、
メールにはない強みがある。

メール→届けられるメールボックスを開ける時に
ワクワク感はない(たまに憂鬱なことも)
DM→届けられる郵便受けを開ける時にワクワク感がある

この違いは、開封率にも影響するだろう。
内容が受け手の興味を引き付ければ、
ワクワク感引きずられて読んでもらえるかもしれない。
よって、メールよりも効果は高まる。

このように考えると、データに過ぎないネットを
介したメッセージにはないモノとしての強みがある。
コスト削減により減少は避けられないにしても、
モノとしてのDMは、今後もある一定量残るのではないか。

***************************
《今回のヒントのまとめ》
1)DMにもビッグデータが活用されるのは、
メールにない強みがあるからに他ならない。

2)その強みとは、メールよりも目に入る確率が高いことと、
届けられる郵便受けを開ける時にワクワク感を
感じる人が多いことである。

3)目に入る確率が高ければ、開封・購入につながる。
一方、データにすぎないメールは、
見逃される可能性がより高い。

4)ワクワク感じる時に興味のあるDMを見れば、
開封・購入につながる。一方、
メールが届くメールボックスは、
郵便受けほど興奮して開けられることはない。

5)よって、より効果の高いDMは、
今後も一定量は残るだろう。
*************************

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
感謝・感謝・感謝です!
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高尾亮太朗

1975年兵庫県姫路市生まれ。白鳥小学校・淳心学院・駿台予備学校神戸校・早稲田大学政治経済学部に進む。大学進学時に政治家を志し、早大鵬志会に入会。・・・続き
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