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【627号】米航空会社・空港が2013年にサービスを拡充する理由とは?
 

高級感のある飛行機内

By Victor L Antunez


◎本日のニュース

1)見出し
Flight Forecast: What Travelers Should Expect Next Year

【出典】
http://goo.gl/aM2Al


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2)要約
アメリカの空の旅が、2013年大きく変わると予想される。
それは、航空会社や空港が、利用者の快適さを高めようと、
サービスを拡充しているからである。

例えば、これまで海外線でしかなかった
フラットベッドが国内線にも登場するという。
また、

無線LANサービスや足元の空間が広い機体の導入も進んでいる。
空港では、プレチェックという事前審査サービスを拡充させ、
セキュリティチェックの高速化が推進される。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
When you arrive at the airport and board your flights next year,
you'll likely see more Wi-Fi, more seats with extra legroom,
more lie-flat beds, a more speedy security process and,
of course, more fees.

4)キーとなる英文の和訳
来年、空港に着いて搭乗する時、
無線LANサービスや足元が特別に広い座席、
横に水平になって寝られるベッド、
高速セキュリティチェック、もちろん料金も、
今年以上に増えていることをきっと目にするだろう。

5)気になる単語・表現
legroom名詞足を伸ばせる空間

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
航空会社や空港が2013年に拡充するのは、
以下のようなサービスである。

【航空会社・空港が2013年に拡充するサービス】
[1]無線LANサービス(航空会社)
[2]足元の空間の広い座席(航空会社)
[3]水平になって寝られるフラット座席(航空会社)
[4]セキュリティチェックの高速化(空港)

1・2・3は、航空会社による機内サービス。
3のフラット座席は、従来海外路線でしか見られなかったが、
国内線の機体にも導入するという。

4は、空港によるサービス。
時間のかかるセキュリティチェックを、
「プレチェック」という事前審査制度を導入することで、
より高速化する。「プレチェック」を利用するには、
事前に自分の経歴(恐らく犯罪歴を含む)や指紋を
提出する必要がある。事前審査に通過すれば、
セキュリティチェック時に靴や上着を脱ぐ必要はなくなり、
またパソコンや液体をバッグの中に入れたまま、
金属探知機を通ることができる。その結果、
セキュリティチェックに掛かる時間が短縮される。

このようなサービス拡充は、
より快適に利用してもらうためである。
つまり、ユーザー向けの施策である。しかし、
航空会社・空港にもメリットがある。それは、
売上金額の増加である。

先ほど「プレチェック」はタダではない。
利用期間が5年で100ドルを支払う必要がある。
この低額版を導入することで、「プレチェック」利用者を
増やそうとしている。航空会社によるサービスでは、
2の足元の空間が特別に広い座席を利用するにも追加料金が掛かる

アメリカン航空では、利用頻度が最も高い顧客には
無料で提供されるものの、その他の利用客には、
8ドルから118ドルの追加料金が請求される。

売上拡大を目指すのは、
上記サービス拡充によるものだけではない。
例えば、サウスウェスト航空では、「無断キャンセル料」
が今後導入される。
このキャンセル料は、事前にキャンセルの連絡が無く、
搭乗しなかった場合に、請求される。

航空会社や空港が売上拡大に動くのは、
2013年に航空需要の拡大が見込まれるからである。
国際航空運送協会(IATA)によると、
2013年の航空会社の世界売上金額が、
84億ドルに増加すると予測されている。ちなみに、
2012年は約67億ドルなので、約25.4%
も増加することになる。

客単価が同じとすれば、売上金額の拡大は客数増加によるもの。
つまり、客数が約25%も増加するから、
売上金額も同じ幅だけ増加する。
(実際は、
燃油サーチャージ増加などの客単価増加も売上増に影響を
与えているので、客数の増加は25%以下と思われる。)
客数が増えるこの絶好の機会を、航空会社や空港が
利用しない手はない。そこで、サービスを拡充することで、
客単価も引き上げようとしている。客数だけでなく、
客単価も引き上げることができれば、売上金額はさらに拡大する。
通常、客単価と客数は反比例する(例えば、客単価が増えれば、
客数は減る。)が、優良サービスをオプションで
提供する形を採っているので、客数にはさほど影響しない。

さらに、航空会社や空港のビジネスモデルを考えると、
その効果は単に売上拡大にとどまらない。
そのビジネスモデルの特徴は、固定費・限界利益とも
大きいという点である。例えば、空港は建築するのに
莫大な初期費用が掛かり、運営するのにも人件費や光
熱費などが掛かる。これらの費用は、利用客が増えたとしても、
さほど変わらない。極端な話、利用客が1人増えた場合、
売上は一人分増えるものの、その売上に掛かる費用は
1人増える前と変わらない。

よって、航空会社や空港は、売上を拡大できるとともに、
利益率も向上させることができる。IATAによると、
2012年の純利益率は1%であるが、2013年は1.3%
に改善されるという。
航空会社の利益重視の方針は、路線にも表れている。
従来の小都市間の路線では、50席ほどの小型機を飛ばしていた。
ただ、50席ほどの小型機は、燃料効率が悪く、儲からない。
そこで、70席・90席の中型機への転換を進めている。
その結果、
大手航空会社は、小都市間の路線を縮小している。
路線を縮小すると、
売上が減るデメリットがある一方で、利益貢献の低い路線から
撤退することで、収益性は向上することになる。

このように、2013年の空の旅の変化は、
単に利用客の快適さが向上するだけではない。
提供側の航空会社・空港からすれば、
客数増という収益機会を最大限に活用して、
売上・利益双方を拡大するための施策に他ならない。
特に航空会社では、利益重視の姿勢がより鮮明に表れている。

***************************
《今回のヒントのまとめ》
1)航空会社や空港が、利用客向けのサービスを
2013年に拡充する背景には、
航空会社全体の売上が約25%増加するという予測がある。

2)この客数増の収益機会をさらに活かすために、
各種サービスを拡充することで客単価を向上させ、
売上金額をさらに拡大させようとしている。

3)航空会社・空港のビジネスモデルは、
固定費・限界利益が大きいので、売上の拡大は、
利益率の向上に結びつく。

4)収益性の低い路線を縮小しているなど、
特に航空会社では、利益重視の姿勢が鮮明に表れている。
*************************


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高尾亮太朗

1975年兵庫県姫路市生まれ。白鳥小学校・淳心学院・駿台予備学校神戸校・早稲田大学政治経済学部に進む。大学進学時に政治家を志し、早大鵬志会に入会。・・・続き
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