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【625号】米FTCが子供向け食品広告の新トレンドに神経を使う理由とは?
 

子供向け食品広告

By jbcurio


◎本日のニュース

1)見出し
Food Marketers Get 'Smarter' About Ads for Kids

【出典】
http://goo.gl/nfjMD


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2)要約
米FTC(公正取引委員会)の調査によると、
食品メーカーによる子供向け広告において、
モバイル端末やSNSに投じる金額が増加しているという。
一方、子供向け広告全体の額は、減少している。

食品メーカーは、これまでより栄養素の高い商品を
子供向け広告で宣伝してきた。これは自主規制によるもの。
FTCは、食品メーカーに継続した原材料の改良を促すとともに、
広告を流すメディア側に自主規制への参加を呼び掛けている。

また、食品メーカーによるモバイル端末を通じた子供向け広告は、
ディスプレイ広告よりも低コストであり、
さらにディスプレイ広告よりも効果が高くなる可能性があるので、
今後も増えるとされている。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
Food marketers have been shifting more of
 their ad dollars to smartphones used by kids.

4)キーとなる英文の和訳
食品メーカーは、広告費のうち、
子供の持つスマートフォンへ投じる金額を増やしている。

5)気になる単語・表現
なし

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
FTC(the Federal Trade Commission)とは、
日本で言う公正取引委員会。この調査によると、
食品メーカーによる子供向け広告費は、次のように変化している。

【食品メーカーによる子供向け広告費(2006年・

2009年比較)】
[2006年]子供向け広告全体 21億ドル、そのうち新メディアは7660万ドル
[2009年]子供向け広告全体 17億9000万ドル、そのうち新メディアは1億2250万ドル
※子供=2歳〜17歳
※新メディア=ネットやモバイル端末

変化率・割合を計算すると、以下のようになる。

【食品メーカーによる子供向け広告の変化率・割合(2006年・
2009年比較)】
[広告全体]14.8%減
[新メディア]59.9%増
[新メディアの割合]3.6%→6.8%(3.2ポイント増)

ネット・モバイル端末による広告の伸びが凄まじいことがわかる。
この要因は、
スマートフォンブームが2009年から始まったことにある。
スマホブームにより、食品メーカーは、
子供向け広告をテレビからスマホにシフトしてきた。

子供向け広告の対象商品に目を向けると、
従来品よりも栄養素を高めた商品の広告が増えたという。
例えば、シリアル。2歳〜11歳向けのシリアルでは、
2006年の広告商品よりも、糖分が少なくなった一方で、
使用する全粒粉が少しだけ多くなった。このような、
子供向け広告で対象にする商品の栄養素を高める動きは、
メーカーによる自主規制によるもの。一方で、
広告を流すメディア(主にテレビ)側は、ほぼ例外なく、
子供向け番組に流すCMに制限を加えなかったという。
FTCは、メーカーによる自主規制の継続を促す一方で、
メディアに対しては、自主規制への参加を呼び掛けている。
ちなみに、
自主規制ではなくFTCによる規制を掛ければいいかと思うが、
1980年の議会でFTCによる子供向け食品広告の規制は禁止さ
れている。

ただ、メーカーによる自主規制が今後も働く保証はない。
それは、食品メーカーの子供向け広告が、
テレビからモバイル端末に移行しているからである。
テレビCMとモバイル広告を比較すると、以下のようになる。

【テレビCMとモバイル広告比較】
[費用]一般的にモバイル広告はテレビCMよりも低い
[効果]モバイル広告はテレビCMよりも高くなる可能性がある
[メディア関連度]テレビCMはモバイル広告よりも大きい

費用については、特に説明はいらないだろう。
効果について、テレビCMがただ目に入ってくるのに対し、
モバイル広告はクリックやタップなどの操作が伴う。
その結果、テレビCMが受動的になるのに対して、
モバイル広告は能動的になる。これは、
広告対象のブランドの関わり度に影響する。
つまり、モバイル広告の方がテレビ広告よりも、
ブランドの関わり度が高まり、効果はより大きくなる。
コストは低く効果は高いとなると、
子供向け広告はますますモバイルに向かうようになる。

メディア関連度というのは、広告が流れるメディアが、
広告内容にどの程度影響力があるかということ。
テレビ番組は、そのコンテンツをテレビ局
(またはテレビ番組)が制作するので、
CMもテレビ局の規制(というか要望)を受けることになる。
一方、モバイル端末上の人気コンテンツは、
その多くがユーザーの作るソーシャルメディアが
ベースとなっている。よって、
ソーシャルメディア上で流れるモバイル広告が、
ソーシャルメディアにより受ける規制は小さい。
モバイル広告の方が、テレビCMよりも自由度は高くなる。

この自由度が高くなると、
自主規制がないがしろにされる恐れがある。
これをFTCは懸念しているのだろう。
食品メーカーによる子供向け広告が、
今後さらにモバイルに移行すれば、
FTCはより神経を使わなくてはならなくなる。
逆に、広告を流す食品メーカー側から考えると、
自由度の高い広告媒体だからこそ、
親の受けのより良い広告を打てば、
実際にお金を出す親を味方に付けることができるのではないか。
自由度の高さは、企業の競争力をより正確に表すことになる。

***************************
《今回のヒントのまとめ》
1)FTCによると、2006年から2009年に掛けて、
食品メーカーによる子供向け広告全体は減少した一方で、
そのうちのモバイル端末への広告は増加した。

2)テレビCMより低コストであり、
一方で高い効果が期待できるので、
モバイル広告へのシフトは今後も続くと予測される。

3)ただ、テレビCMよりも広告内容の自由度が高くなるので、
テレビCMで見られたような自主規制が効かなくなる恐れがあり、
FTCは神経を尖らせている。

4)一方で、メーカー側から見れば、自由度が高くなることで、
より費用対効果の高い広告を打てることになり、
必ずしも自主規制が効かなくなるわけではない。
*************************

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高尾亮太朗

1975年兵庫県姫路市生まれ。白鳥小学校・淳心学院・駿台予備学校神戸校・早稲田大学政治経済学部に進む。大学進学時に政治家を志し、早大鵬志会に入会。・・・続き
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