英語新聞ウォールストリートジャーナル(WSJ)から見た起業・ビジネスのヒント

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【592号】米レストランチェーンの古くて新しい売上増幅作戦とは?
 

チポトーレメキシカングリル(Chipotle Mexican Grill)

By Mr. T in DC


◎本日のニュース

1)見出し
Restaurant Chains Feel the Need for Speed

【出典】
http://goo.gl/dllkg


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2)要約
レストランチェーンは、景気低迷のなか新規出店が難しく、
それ以上に既存店売上高を伸ばすのが難しいので、
レジでの待ち時間を短縮して、
ピークタイムの売上を増加させようと努力している。

そのための方法として、
IT機器の活用と従業員スケジュールの最適化を行なっている。
前者について、マクドナルドやスターバックス・
ダンキンドーナツでは、

携帯注文システムやスマホ決済を採用している。
後者について、マクドナルドはピークタイムの従業員を増やし、
キッチンを最大限利用できるよう工夫している。
また、チポトーレでは、昼食時の準備を徹底している。

これら努力によって、決済時間が短縮され、
実際に既存店売上は増加しているという。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
McDonald's Corp., Starbucks Corp., Chipotle Mexican Grill Inc.
and others are focusing more on efficiency, whether that
 means new technology or better employee scheduling,
to move customers through the line quicker and
 churn out more sales during their busiest hours.

4)キーとなる英文の和訳
マクドナルド社、スターバックス社、
チポトーレメキシカングリル社などは、
行列に並ぶ顧客により早く対応して、
ピークタイムにより多くの売上を捻り出すために、
生産性アップに力を入れている。
その方法は、新しい技術の採用または、
より適した従業員スケージュールの作成のいずれかによる。

5)気になる単語・表現
efficiency名詞能率
churn out他動詞句(作品など)をぞくぞく作る、粗製濫造する

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
米レストランチェーンが、オペレーションの
スピードアップに力を入れているのは、
外部環境が芳しくないからである。つまり、
景気回復が遅れているので、コストを掛けて新規出店しても、
コストに見合う売上増加が見込めない。
それ以上に、消費者の懐事情が寒いので、
既存店売上は伸びない。

そこで、現在の販売状況に目を転じたところ、
ピークタイムの機会損失が浮かび上がった。その機会損失とは、

レジに行列ができることによって、
来店客全員に販売できていない

というもの。例えば、
昼休みにファストフードチェーンに行ったところ、
行列ができていたとしよう。昼休みは45分ほど。
行列に並ぶほど時間があるわけではない。また、
そこまでして食べたいメニューでもない。ならば、
他のお店に行こう。このように考え、
ファストフード店を後にすれば、
お店にとっては売上を逃したことになる。
この販売機会を逃さないためには、
行列の待ち時間を短くするしかない。

レストランチェーンが採用した、行列の待ち時間短縮方法は、
以下の通り。

1)従業員スケジュールの最適化
2)IT機器の導入

1については、レジと調理に関してニ社の事例が紹介されてある。
まず、レジ対応について。コロラドのブリトーチェーン・
チポトーレメキシカングリル社(Chipotole Chipotle Mexican Grill Inc.)は、
ピークタイムである昼食時の準備を徹底するよう、
従業員教育に力を入れているという。具体的には、
顧客が注文した具材を前もって準備しておくという方法である。
記事の説明だけでは少しわかりにくいが、恐らく、
並んでいる間に注文を聞き、その間に注文されたブリトーを作り、
レジでは商品と代金を引き換えるだけなのだろう。
並んでいる間に注文の受け・調理ができるので、
待ち時間の大きな短縮になる。実際、最も生産性の高い店舗で、
昼食時に350回分多く対応できたという。
11秒で1回対応したことになり、脅威のスピードである。
全店舗平均では、前四半期、
昼食時に6回分多く対応できたという。

調理対応では、マクドナルド社(Mcdonald’s Corp.)が紹介されている。
マクドナルドでは、ピークタイムに従業員数を増やし、
キッチンを最大限利用できるように、シフト管理しているという。
その時重要なのは、従業員数とその配置である。
キッチンの生産力が最大限になるように人員を確保し、
配置する必要がある。
その結果、昼食時に既存店で5%も売上が増加したという。

2に関しては、
受注ができる携帯端末とスマホ決済システムが紹介されている。
携帯受注端末を採用するのは、マクドナルドと
スターバックス社(Starbucks Corp.)。この端末を使えば、
行列を作って待つ顧客から注文を取ることができる。
レジでの注文受け作業が無くなるので、時間が短縮される。
ただ、この端末には、
レジでのコミュニケーションが失われるという欠点がある。
スターバックスは、人間味のある接客を重視するので、
携帯受注端末を実験的に利用している段階である。

スターバックスが力を入れているのが、
後者のスマホ決済システムで、
スマホ決済を可能にする機器の導入店舗を増やしている。
携帯受注端末よりもスマホ決済システムの方が、
バリスタと顧客との人間味のあるコミュニケーションを保ちながら

生産性を引き上げるからである。きっと、
プリペイドカードであるスターバックスカード(Starbuck Card)も、
スピードアップを目指して、導入しているのだろう。
(日本ではプリペイドカードだが、
アメリカではスマホ決済のための入金方法。)

レストランビジネスは、朝食時・昼食時・
夕食時に売上のピークを迎える。
逆に、これらの3つの時間帯以外は、
なかなか売上が生まれにくい。
このピークタイムにいかに売上を伸ばすかが、
レストランビジネスの成否を左右する。一方で、
ピークタイムは行列が出来ることが多く、売り逃しも発生する。

同じ事は、繁忙期・
閑散期の売上の差が激しい業界にも言えるだろう。
閑散期に売上を創り出すことは、とても難しい。
イノベーションが必要になるかもしれないし、
新たな需要を作るためには、大きなエネルギー
(その多くは宣伝広告費)を注がなければならないだろう。
一方繁忙期は、売上が顕在化しているので、
売上獲得はそれほど難しくない。問題は、
売り逃しが起きていないかどうか。起きていれば、
その販売ロスを少なくすることで、売上を伸ばすことができる。
そのためには、レストランチェーンが行なっているような、
ハード(IT機器の導入)・ソフト(従業員教育やその配置)
面の工夫が
必要になるだろう。

(参考サイト)
McDonald http://www.mcdonalds.com
Chipotole Chipotle Mexican Grill www.chipotle.com
Starbucks Card https://www.starbucks.com/card
スターバックスカードwww.starbucks.co.jp/card

***************************
《今回のヒントのまとめ》
1)景気回復が遅れる中、売上拡大を目指して
レストランチェーンが採っているのは、
オペレーションのスピードアップである。
それは、ピークタイムに売り逃しが発生しているからである。

2)その方法には、IT機器の導入と
従業員スケジュールの最適化がある。

3)前者では、携帯受注端末やスマホ決済システムによって、
注文から決済までのスピードアップを図っている。

4)後者では、キッチンの生産能力の最大化を目指し、
またレジでの準備をより徹底するために、
従業員数・配置・教育に工夫をしている。

5)このレストランチェーンの工夫は、
繁忙期と閑散期の差が大きな業種にも参考になるだろう。

*************************



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神戸ではないですが、
梅田阪神の東北物産展で買ってきたのがこちら。

http://goo.gl/8qEOs

揚げ物の甘辛煮なのですが、
少し濃い目の味でお酒にぴったり。
こういう料理はなかなか自宅では調理できないので、
助かります。
東北物産展はすごい人でした。


編集後記
プリペイドカード・クレジットカード・電子マネーは、
レジ決済のスピード化のために、
導入されている一面がありそうですね。
そう言えば、最近プリペイドカードを導入する
チェーンが増えているような…
そう感じませんか?
| 高尾亮太朗 | レストラン経営 | 22:15 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
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管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2018/05/30 9:13 AM |









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高尾亮太朗

1975年兵庫県姫路市生まれ。白鳥小学校・淳心学院・駿台予備学校神戸校・早稲田大学政治経済学部に進む。大学進学時に政治家を志し、早大鵬志会に入会。・・・続き
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