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【532号】スターウッドが拡充した顧客ロイヤリティプログラム、その難しさとは?
 

シャラトン

By Mark Sardella


◎本日のニュース

1)見出し
Starwood Perks Up Loyalty Program

【出典】
http://goo.gl/ROs3j

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2)要約
高級ホテルチェーンのスターウッドホテルズアンドリゾーツワール

ドワイド社は、
顧客ロイヤリティプログラムの拡充を発表した。
顧客ロイヤリティプログラムとは、
ホテルに宿泊する頻度の高い上得意客に特典を提供するサービス。
スターウッドは、24時間チェックイン・チェックアウトや
個人専用コンシェルジュなどのサービスを提供するとしている。

ロイヤリティプログラムを拡充する理由は、
少人数でありながら利益の大きな部分に貢献する
上位顧客を取り込むためである。スターウッドだけでなく、
他の世界的高級ホテルチェーンも、上得意客を取り込もうと
しのぎを削っている。

プログラム拡充に伴う費用は、スターウッドと契約した
ホテル運営会社が負担する。スターウッド側は、
最終的には負担増にはならないとしているが、
コスト上昇の割に売上増加に結びつかない、
と苦言を呈する一部運営会社もある。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
Starwood Hotels & Resorts Worldwide Inc. is expanding
the benefits it offers its most-frequent customers,
part of a continuing race by the world's largest hotel brand companies
to generate more business from recurring patrons.

4)キーとなる英文の和訳
スターウッドホテルズ&リゾーツワールドワイド社は、
最も利用頻度の高い顧客に提供する特典を拡充しようとしている。
それは、世界最大のホテルブランド企業による、
終わりなき競争の一つである。
何度も利用する顧客からより大きな収益を上げるのが、
その目的である。

5)気になる単語・表現
recur自動詞再発する
patron名詞贔屓客、顧客

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
ホテルや航空会社では、リピーター獲得のために
顧客ロイヤリティプログラムが充実している。
その最たるものが、マイレージサービス。今回は、
ウェスティンやシェラトンなどのブランドを擁する
スターウッドホテルズ&リゾーツワールドワイド社
(Starwood Hotels & Resorts Worldwide Inc. 以下スターウッド)が、
顧客ロイヤリティプログラムを拡充するという記事を取り上げる。

顧客ロイヤリティプログラムを提供する背景には、
上得意客が大きな利益を生み出しているという現実がある。
スターウッドでは、2011年のEBITDA(利息・税・
減価償却前利益)
の30%が2%の顧客が生み出している。
ロイヤリティプログラムを
提供することによって、上得意客の数を増やしたり、
上得意客の利用頻度を上げたりすることで、
利益を増加させようという計画である。

スターウッドが今回拡充するプログラムは、24時間チェックイン・
チェックアウトサービスと個人専門アシスタントの提供である。
この対象となる上位顧客とは、スターウッドグループのホテルに、
年間100日宿泊した顧客。
3日に1日以上利用するヘビーユーザーが、
その対象となる。その割合は、全顧客の1%未満。
年間100日以上
ホテルに泊まる人自体少ないので、
ヘビーユーザー数を増やすのは大変難しい。
どちらかというと、
上位顧客を競合ホテルに奪われないための守りの
プログラムに思われる。実際、競合のヒルトンは、
年間36日以上宿泊する顧客を上位会員として、
特別なサービスを提供している。

顧客ロイヤリティプログラムで難しいのは、上位顧客の対象を決めることである。
スターウッドは、上位顧客を見極めるために2年半の試験的な
プログラムを実施している。対象を広げすぎると、
◯あまり利益に貢献しない顧客に特典を提供し、
利益増加に結びつかない。
◯本当の上位顧客がメリットを感じず、
他社に奪われる可能性がある。
というリスクが生じる。逆に、対象を狭めすぎると、
◯上位顧客数や利用頻度を増やすことにつながらず、
単なる費用増加になる。
という事態になりかねない。

また、上位顧客に提供する特典内容も吟味が必要である。特典は、
◯上位顧客にとってメリットがある。
◯上位顧客の気持ちがくすぐられる。
という条件を備えていなければならない。
メリットがなければ、上位顧客になろうという
インセンティブが働かないし、そのありがたみを感じない。
さらに、単なる割引以上のサービス内容でなければ、
上位顧客の自尊心はくすぐられず、企業への親近感・愛着が
薄れてしまう。

ホテル・航空会社以外の業界では、上位顧客を優遇しよう
という考えは薄い。どちらかというと、
新規顧客を優遇することで、
競合他社の顧客を奪うことが優先されている。これでは、
上位顧客が競合他社に奪われやすくなり、大きな利益を
みすみす失うことになる。顧客ロイヤリティプログラムが
充実したホテル・航空会社などの業界から、
学べることは多いだろう。

***************************
《今回のヒントのまとめ》
1)スターウッドは、
年間100日以上宿泊する顧客を上位顧客とし、
その上位顧客に対するロイヤリティプログラムを拡充する。

2)ロイヤリティプログラムで難しいのは、
その対象と特典内容を決めることである。

3)対象は、広すぎず狭すぎず、上位顧客数や利用頻度の
増加につながり、利益を生み出す範囲である必要がある。

4)特典内容は、上位顧客にメリットがあり、
気持ちがくすぐられるという条件を備えなければならない。

5)ホテル・航空会社以外の業界では、上位顧客の維持・
拡大よりも新規顧客獲得に力が入れられているので、
顧客ロイヤリティプログラムはとても参考になる。

*************************

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編集後記
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改めてそう感じました。

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
感謝・感謝・感謝です!

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高尾亮太朗

1975年兵庫県姫路市生まれ。白鳥小学校・淳心学院・駿台予備学校神戸校・早稲田大学政治経済学部に進む。大学進学時に政治家を志し、早大鵬志会に入会。・・・続き
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