英語新聞ウォールストリートジャーナル(WSJ)から見た起業・ビジネスのヒント

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【503号】ビザ・マスターカードが新規事業に活用する貴重な資産とは?
 

ビザとマスターカード

By MJ/TR (´・ω・)


◎本日のニュース

1)見出し
Using Credit Cards to Target Web Ads

【出典】
http://goo.gl/Hs8TA

2)要約
クレジットカードネットワークの二大企業ビザ社とマスターカード

社は、
カード履歴をネット上のターゲティング広告に活かす新規事業を
始めようとしている。

この事業で問題視されているのは、
特定のカード会員の購買活動がネット広告に使われることである。
これにより、プライバシーの侵害になりかねないと懸念される。

しかし、ビザとマスターカードは、
カード会員の個人名や住所など個人を特定できる情報を収集できず

購買活動をセグメント化して利用するとしている。
つまり、カード履歴にある購入店舗・購入金額・
購入日時などから、
カード会員を分類し、
特定の分類に属したカード会員が閲覧するサイトに、
特定のネット広告を掲載するとしている。

ビザとマスターカードがこの新事業に進出するのは、
より詳しい消費者情報に対する広告主のニーズが強いからである。
これまでも、性別や年齢・居住地域など消費者の基本的な情報が
ネット広告に活用されてきたが、
実際の購買情報であるカード履歴は
より大きな価値があるとされる。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
The two largest credit-card networks, Visa Inc. and MasterCard Inc.,
are pushing into a new business: using what they know
about people's credit-card purchases for targeting them with ads online.

4)キーとなる英文の和訳
二大クレジットカードネットワークのビザ社とマスターカード社は
、新しい事業を推し進めようとしている。
その事業とは、ネット上でターゲット広告を配信するために、
消費者のクレジットカード購買履歴を分析・活用することである。

5)気になる単語・表現
なし

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
クレジットカード利用履歴をターゲット広告に活用することは、
ネットの活動とリアルの活動を結びつけるという技術面の進歩を意
味する。
ネットからリアル店舗への誘導が今注目されているが、
その逆と捉えることもできる。

一方、要約でも書いたようにプライバシーの問題が懸念される。
今回の記事では、技術面の進歩ではなく
このプライバシー問題が取り上げられている。
その例として、
ファストフード店でカードを利用した人に、
ダイエットの広告が配信される
ことが挙げられている。何も知らずに、
ダイエット関連の広告ばかり目にしたら、
確かに気味が悪い。クレジットカードを利用すれば、
すべての利用履歴が筒抜けになっているように思える。

しかし、ビザ・マスターカードの話では、そのようなことが起こらないという。
カードの利用履歴を、
情報として広告代理店や広告主に販売するのではなく、
カード利用履歴から分析した情報のアクセス権を販売するという。
先ほどのファストフード店の例で言うと、
最近10日間でファストフード店を1回以上利用した複数の会員へ

ダイエットの広告を配信する
権利が、広告主に販売される。この情報には、
ファストフード店を利用した人の名前やその人の住所などの個人を
特定する情報は含まれない。
あくまで、該当する匿名の人が一括り(グループ)として、
明確化されるだけである。

この購買履歴をセグメント化した情報は、
広告主にとっては喉から手が出るほど欲しい情報だろう。
それは、消費者が自腹を切ってお金を使った情報だからである。
アンケート結果やFacebookのいいねボタンとは、
格が違う。
アンケートやいいねボタンには、お金の負担は発生しないので、
ホンネとは違う情報がそこに表れるかもしれない。
クレジットカード利用履歴は、お金の負担が必ず含んでいるので、
消費者のホンネが表れる。

記事によると、分析するカード利用履歴とは、
購入店・購入金額・購入物・購入日時とされるが、
購入物がビザ・
マスターカードのようなネットワーク企業にわかるかは疑問。
ネットワーク企業にわかるのはカード利用総金額までで、
その明細まではわからないだろう。
恐らく、
購入店からどのような物を買ったのかを推測するのだと思う。
(例えば、宝石店で100万円使った履歴からは、
たとえ高級時計を購入したとしても宝石を買ったと分類される。)

年間カード利用回数は、ビザで約450億回、マスターカードで約230億回。
新規事業は、この大きな資産を活用したビジネスである。
「今ある商品を新しい市場に販売する」タイプの新規事業である。
(前回のメルマガで詳しく書いています。
http://archive.mag2.com/0000261802/20111025180000000.html

ビザ・マスターカードほど多くの購買記録はないにしても、
消費者を対象にした小売店やサービス業ならば、
その売上明細から顧客の購買記録はわかる。
通販や会員制ビジネスでなければ、個人名まで特定できないが、
顧客の基本的な属性は推測できる。
属性と購買履歴を紐付けできれば、
どのような人がどの商品に興味があるのかのトレンドがわかるだろ
う。
このトレンドを販促に活かせれば、
ターゲット広告ならぬターゲット販促が可能になる。
属性を推測・記録するのは手間がかかるが、
この手間をかけることによって、
売上明細が属性に紐付けされた購買記録になり、
将来の売上を生み出す価値ある情報に生まれ変わる。
たとえ小さな商店といえども、
顧客の購買記録を活用しない手はない。
***************************
《今回のヒントのまとめ》

1)クレジットカードネットワーク企業であるビザ・マスターカードは、
カード利用履歴をネット上のターゲティング広告に活用する
新規事業を進めようとしている。

2)クレジットカード利用履歴を使うことでプライバシー問題が懸念されるが、
実際に利用されるのは、
利用履歴からカード会員をセグメント化し、
その分類されたグループとその属性である。

3)カード利用履歴が重宝されるのは、
実際にお金を支払った情報だからである。
アンケート結果などお金の支払いのない情報よりも、
消費者のホンネがそこには表れ、
広告主にとってはより価値のある情報となる。

4)カード利用履歴とは顧客の購買記録のことである。
消費者向けの小売店・サービス業を営む企業は、
この購買記録を売上明細として持っている。
この購買記録に属性を紐付けることによって、
将来の売上を生み出す価値のある情報となる。だから、
小さな商店と言えども、
購買記録を利用しない手はない。

***************************

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7)おすすめ商品・サービス

◎Winecarte 簡単ワインの選び方
一番新しい記事は、

カッシーナ カストレット バルベラ・ダスティ・スペリオーレ
DOC リティナ2007
(Cascina Castlet Barbera d’Asti Superiore “Litina” 2007)
http://goo.gl/cVgYn

です。

最近、ワインを勉強しています。
それをアウトプットする意味でも、
ワインのサイトを始めました。
焦らず少しずつ作成する予定です。
http://wine.ryotarotakao.com/

編集後記
最近、ほんと涼しくなりましたね。
そのため、自転車での移動が気持ちよくなりました。
神戸市街地にも自転車で行くほど。(片道約15キロ)
大変ですが、着いた時には達成感があります。
そういや、昔100キロ歩いたなぁ。(二度も)

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
感謝・感謝・感謝です!

| 高尾亮太朗 | 金融 | 20:16 | comments(0) | trackbacks(1) | pookmark |
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| - | 2011/11/01 8:32 AM |
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高尾亮太朗

1975年兵庫県姫路市生まれ。白鳥小学校・淳心学院・駿台予備学校神戸校・早稲田大学政治経済学部に進む。大学進学時に政治家を志し、早大鵬志会に入会。・・・続き
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